補聴器&聞こえのコンフォート補聴器グループ㈱中国補聴器センター ブログ

補聴器&聞こえのコンフォート補聴器グループ。創業40年。岡山・倉敷・鳥取・米子・松江・出雲・島根・山陰に展開する専門店グループ。(株)中国補聴器センターが運営。選び方・価格(値段)・比較・評価・メーカー・電池・通販・難聴・補助金・医療費控除など情報満載です。

2011年12月

【デジタル補聴器のタイムラグ2 】

ブログネタ
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【デジタル処理での過渡特性2



~リカバリ・タイム(RT)は~

RTはKPを超す大きな入力が無くなった以後、徐々に回復し元の利得の±2dBになるまでの時間を云います。このRT内では元の利得より小さく、大きさが制限されています。 またRTにはショート(S-RT)とロング(L-RT)があります。S-RTはおよそ100mS、L-RTは2000mSに達しています。 

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~AT/RTの測定法~
ANSI・IEC規格では 周波数:2KHz 55dBから80dB入力を切り替えて、 ±2dBに安定するまでの時間と規定しています。測定開始からの音は 80dB(2S)→55dB (2S)→80dB(100mS)→55dB(2S)→80dB(2S)→55dB(2S)の順に進み、約10Sの時間をかけています。 80dB(100mS)でS-RTを求めています。測定装置は80dBの他  75・85・90dB を選択でき、弊社では55dBと音暑さが30dBとなるよう85dBを採用しています。

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~KPの下限は~
測定規格で55dBと80dBを決めている理由は何だろう?特に小音圧の55dBの理由は。 理由の1として測定装置の最小音圧は50dBから安全を見て55dBとした?その2として会話レベルを55dBとした?私見ではその2、の会話レベルと考えたい。 弊社の指示値は65dBです。そしてこの数値はKPとの関連を示唆しているようです。あるメーカーではこの55dBをKPとし、調整できない固定レベルとしています。理由は明らかにされないが。これらのことからKPの下限は55dBと考えられる。 よってKPの下限は55~65dBが適していると考えます。 

55dB未満では音場測定が困難 KPが55dB未満に設定されている場合、しっかりした防音検査室以外、音場閾値測定するのは難しい。 暗騒音が55dB以上あれば圧縮がかかり利得が減少しています。かなり静かと感じても 低音の騒音レベルは大きく、AGCiは作動してしまう。この結果装用閾値は間違った大きな数値となってします。リニア補聴器では生じなかった現象です。 

装用閾値は周波数特性の利得値とインサートイヤホンの閾値から求めるノンリニア補聴器ではKP以上の音圧で利得は変化し続けています。これでは装用者への言葉もレベル変動し、分かりにくい事になります。少なくとも会話レベルでは利得が変動しない事が必要です。弊社ではKPは65dBとし、少し大きめの声までリニアに聴取できるよう設定しております。会話レベルまではリニアを保持し、これを超える入力では不快に達しないようAGCi:コンプレッションをかけます。そして入力音圧65dBでの出力レスポンスからの利得を知り、インサートイヤホンで求められた閾値から減算した値が装用閾値として図示しています。 

デジタル補聴器では、パソコン表示の特性の他に様々な機能を備えています。これらは装用者に思わぬ影響を与えています。メーカーはこれらの情報をしっかり、分かりやすく公開してほしいものです。


~耳よりNEWS No.14より~ 



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「タイムラグ
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【デジタル補聴器のタイムラグ】


【デジタル処理での過渡特性】

デジタル・ノンリニア補聴器で生ずる不快さの原因に時間差を見つけました。最近の電子装置には膨大な数の素子が使用され、それらが全て動作するまでに時間がかかっております。遅延時間(ディレイタイム・DT)と言われたり、アタックタイム・リカバリタイム(AT,RT)と云われます。この時間内に生ずるものを「過渡現象あるいは過渡特性」と言います。


【ディレイタイム(DT) 】
真空管式やトランジスタでのオールドタイプ増幅器では位相のずれはあっても瞬時に伝達処理されました。膨大な数の素子で構成されるデジタル増幅器では素子間伝達に時間がかかっています。ディレイタイムと言われ、単に始まりが遅れるだけで、それ以後はスムースに動作しています。
 
①補聴器の処理時間は通常5mS以内であり、あまり違和感はない。10mSを超えると違和感が生じます。 10mSを超える補聴器のフィッティングに困難さがある事を発表しました。(2003年Auiology Japan)

②各社各種のテレビ支援装置では長いもので200mSのDTが見つかりました。同一装置を両耳で使用の場合は問題ないが、一則のみでは時間差のため反響・エコーの現象となります。この時間差は左右差を指標にする方向性の外、聴力型によっては直接聴取できる帯域と処理時間がある帯域とでおかしな聞こえとなります。 (TV放送においてデジタルTVでは膨大な素子による処理時間のためアナログTVより2秒位遅れがあります)


~ノンリニア増幅の目的は不快感の除去~
補聴器販売の初期、補聴器の不具合を検討しました。その項目を列挙・整理したら26項目程度でありました。不具合比率の最も高いものは“雑音”・響く= 不快感でした。雑音は既報したように生活音であり、嫌悪されるのは不快レベル以上に到達した音でありました。この不快音を除去するために開発された技術がピーククリッピング(PC)、自動利得調整器AGCi,AGCo)でした。アナログ補聴器ではPCは応答時間は早いが高調波歪みがあり、AGCは歪みは少ないが時間遅れがあると云われていました。デジタルAGCでは歪みが少ないPCが可能となっています。

~アタックタイムが長いと不快感がでる~
 ノンリニア補聴器では大きな衝撃音入力に素早くAGCi(コンプレッション・COMP)が作動し増幅度を小さくして、出力を指定のレベルに抑えます。この”素早く”時間をアタックタイム(AT)といいます。ATが短ければ不快を感じないが10mSを超えると不快を感ずるようになります。最近私用の補聴器でMOPをUCL以下に調整していても不快は除去できない不具合がありました。原因はATが20mSもあることでした。ATが20mSですとこの間の出力はその補聴器の能力最大までのレベルまで達します。私の例ではMOP=90dBに抑えているつもりでしたが、AGCi=OFFでは110dB(ピーク)であり、20mSに近い時間、この音圧を受けており、 不快感があったのです。

~アタックタイム以後のAGCi作動時では言葉が聞こえない事がある~
AGCiが作動している時間は利得が小さくなります。その結果聞こえていた言葉が消えてしまいます。例えば KP:55dB CR:2.0 Gain:30dBでは55dB入力の出力は85dB。閾値が80dBの場合、閾値上5dBで聞こえます。 ここに75dBの騒音あるいは音声があるとAGCが作動し、CR2・0から Gainは10dB減少し20dB。この結果55dB入力の出力音は「55+20=75dB」となり、 80dBの閾値より5dB小さくなる、即ちきこえは消えてしまいます。 このようにノンリニア補聴器ではアタックタイム以後大きな入力が続く間、増幅度は減少しています。この結果遠くの声は聞こえるが、近くの言葉が聞きにくい事になります。騒音のS/N問題と混同される事がありますが全く別の要素です。

~耳よりNEWS No.14より~ 



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【お元気な大和田先生】


【お元気な大和田先生】

梅雨明けの7月11日、東京都内にこんなにも多い木々、森の中に佇む介護施設を訪れた。 平成20年の東京明治記念館での聴覚医学会でお会いしてからご無沙汰している、大和田健次郎先生を訪れた。大和田先生とは小生の前職、相模電機(1971年頃)の時からお付き合いを頂いています。
 
小型イヤホンによる(SPL)Fittingでは共通の理念を感じてもいました。共通認識はリニアが良く、聞きやすい事でありました。しかし相入れない点もあり、それは不快値についてでありました。不快値に基づくMOPの設定よりも、音色・周波数特性に重点をおかれているようであった。

先生は自室に補聴器測定器(FP-40)や半導体アンプやらパソコンやらの作業台に向いて一生懸命作業されていました。 私は現状のフィッティングルールの不完全さ、それによる難聴者の困惑と不便さの解消に向かって頂きたいと申し上げました。

先生は「現在の補聴器ではダメだ。何もしないで聞こえる。電池は使わない。但し電子回路もマイクロフォンもレシーバーも使うが、これによりことばのわかる補聴器を開発するのだ!」と取り組まれていました。 更に壮大な課題として、太陽電池は直流だから交流を直に発電するものを、さらには電線を使わない電力の「空中移送」を考えている!と。ますます意欲満々でありました。

どうぞいつまでもお健やかに頑張って頂きたい思いを云いながらお暇しました。 


~耳よりNEWS No.15より~ 



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